こわれてしまった家庭用の冷蔵庫を買い替えたり廃棄処分したりする場合は、法律に基づいた正しい方法で「リサイクル」しなければなりません。そのため、神戸市だけではなく全国にあるすべての自治体が、冷蔵庫をごみとして収集していません。
リサイクルの対象に定められている冷蔵庫は、業界団体の枠組みを利用してメーカーに戻すのが原則です。この記事では神戸市における冷蔵庫の処分方法と手順を詳しく説明しているので、市民の皆様はぜひ参考にしてください。
不要になった冷蔵庫には資源が眠っている
冒頭で紹介したように、家庭用の冷蔵庫は法律(特定家庭用機器再商品化法)でリサイクルの対象(特定家庭用機器)になっています。特定家庭用機器には、冷蔵庫のほかにテレビや洗濯機、エアコンが指定されていますが、なぜこれらの製品だけが特別にリサイクルの対象になっているのでしょうか?
実はほかの家電製品も別の法律でリサイクルの対象になっているのですが、特定家庭用機器に関してはたしかに特別です。
特定家庭用機器には金属類を中心にリサイクル可能な資源が多く含まれています。コロナ禍の影響で2021年に開催された「東京2020オリンピック」では、都市鉱山から抽出された金銀銅で作られたメダルが話題になりましたが、金銀銅だけではなく、さらに貴重な金属までもが冷蔵庫などの特定家庭用機器には含まれています。貴重な資源をただ捨ててしまっては、未来の日本はどうなってしまうのかわかりません。サステナブルな社会づくりを進めるためにも、貴重な資源をむだにしてはならないのです。
不要になったとはいえ冷蔵庫には貴重な資源が眠っている…リサイクルしなければならない理由をわかっていただけたでしょうか。
リサイクルしなければならない冷蔵庫とは
法律でリサイクルの対象になっているのは家庭用の製品です。以下のものが該当します。
・冷凍冷蔵庫
・冷蔵庫
・冷凍庫
・ワイン庫
・保冷庫/冷温庫
このほかにペルチェ素子方式冷蔵庫(電子冷蔵庫)や吸収式冷蔵庫、ポータブル冷蔵庫などもリサイクルの対象です。
業務用の製品や、機能が似ている保冷米びつはリサイクルの対象ではありません。
冷蔵庫がリサイクルされるまでの基本的な流れ
法律でリサイクルすることが義務づけられている家庭用冷蔵庫。家庭で不要になった冷蔵庫は、どんな流れでメーカーに戻されるのでしょうか?基本的な流れは以下のとおりです。
ユーザーは冷蔵庫を購入した業者に回収を依頼
冷蔵庫を処分するユーザーは、原則的にその冷蔵庫を購入した業者(お店)に製品の回収を依頼します。法律では製品を販売した業者に回収する役割があるからです。
業者は冷蔵庫の回収後、指定引取場所に搬入
ユーザーからの連絡を受けた業者は、ユーザーの元に出向いて冷蔵庫を回収します。ユーザーはこの時点で冷蔵庫の運搬とリサイクルにかかる費用を払うことになっています。「収集運搬料金」と「リサイクル料金」です。業者はその後、地域にある特定家庭用機器の回収拠点「指定引取場所」に製品を搬入します。
指定引取場所からメーカーへ
指定引取場所に集められた冷蔵庫は、運送を担当する業者の手でメーカーに戻されます。
メーカーは戻された自社製品を解体してリサイクル可能な資源を抽出。抽出された資源は製品等に活用されます。
神戸市で冷蔵庫を処分する方法とその手順
神戸市で冷蔵庫の処分を依頼できる業者や場所はおもに3つあります。これらを個々の状況により使い分けることになります。
家電店に冷蔵庫を回収してもらう
家電店に冷蔵庫の回収を依頼できるのは以下の人たちです。
1のケースが原則です。冷蔵庫の処分だけを望む場合は購入店に連絡して回収してもらいます。「近くにある」ことは重要で、たとえば遠くの町に引っ越してしまった場合は当然ながら回収を依頼することはできません。
2のケースでは、こわれた冷蔵庫を購入した店ではなく、新しい冷蔵庫を購入する店に回収を依頼します。手続きも簡略化できますし、新旧冷蔵庫の受け渡しもスムーズにできます。インターネットで新しい冷蔵庫を買う場合でも古い冷蔵庫の回収を依頼することが可能です。依頼の手順を確認してから購入手続きをとりましょう。
不用品回収業者に冷蔵庫を回収してもらう
遠方から神戸市に転入された方や、処分する冷蔵庫を購入した家電店がすでに廃業してしまったなどの事情がある方は、不用品回収業者の利用を考えてみましょう。家電店のように家まで回収に来てくれるのでとても便利です。
業者の選び方
インターネットにて近くでサービスを提供している業者を探します。業者のホームページの内容を吟味して、信頼するに値しそうな業者をピックアップします。会社情報や個人情報保護に関する記載、オフィスの所在地、連絡先を必ず確認してください。そのうえで作業実績(とくに冷蔵庫などの特定家庭用機器の回収実績)を確認しましょう。すべてそろっているようならとくに心配する必要はありません。
絶対に選んではならないのはチラシの業者や近所をトラックで巡回している業者です。このような業者を選んでしまうと高額請求の被害にあう可能性が高いので注意しましょう。
冷蔵庫以外にも処分する物があるなら不用品回収業者
冷蔵庫のほかにも処分したい物がある場合も不用品回収業者の利用がベストです。家電店は当然のことながら特定家庭用機器以外の不用品を回収できません。このあとに紹介する指定引取場所も同様です。
指定引取場所に自分で持ち込む
神戸市民の皆様は、指定引取場所を利用して冷蔵庫を処分することも可能です。指定引取場所は、先に少しご紹介したとおり、地域における特定家庭用機器の回収拠点です。全国に設置されており、神戸市内にも1ヶ所あります。指定引取場所にはユーザーが自ら冷蔵庫を運ぶ必要がありますが、その代わりに収集運搬料金がかからないため費用を節約できるという利点もあります。
指定引取場所に冷蔵庫を持ち込む場合は、以下の手順を参考にしてください。
指定引取場所を利用する場合はリサイクル料金を事前に振り込む必要があるため、まずリサイクル料金の金額と振込時に必要な情報を調べておきます。
https://www.rkc.aeha.or.jp/recycle_price_compact.html
郵便局で家電リサイクル券を入手して必要事項を記入してください。その後、窓口やATMでリサイクル料金を振り込みます。
リサイクル料金を振り込んだら、家電リサイクル券のシール部分を冷蔵庫に貼りつけてください。そのまま指定引取場所に搬入します。
・西濃運輸(株)神戸支店
住所:神戸市東灘区向洋町東3 電話:078-857-6963
平日と土曜日の9~12時と13~17時にオープンしていますが、受付の締め切りはそれぞれ30分前なので注意が必要です。土曜日は休みのこともあるので事前に確認してください。日曜祝日、お盆や年末年始はお休みです。
まとめ
神戸市で特定家庭用機器の冷蔵庫を処分する方法を紹介しました。
冷蔵庫は法律に基づく正しい方法で処分してリサイクルしましょう。実家の整理などで冷蔵庫のほかにも不要な家財がたくさん出る場合は不用品回収業者の利用がベストです。
「不用品回収業者兵庫・神戸えびすサポート」は、神戸市内を中心に県内の広範囲でサービスを提供している不用品回収業者です。冷蔵庫を含む大量の不用品の処分をお考えの方は、ぜひご連絡ください。